正社員登用制度とは?

企業が従業員を募集するとき、いくつかのパターンがあります。
よくあるのは雇用形態ごとの募集で、正社員・契約社員・アルバイトなど待遇に差をつけて採用が行われます。
また、ある程度の能力を身につけている人を対象とした中途採用、特に優れた能力を持つ人を他社からスカウトする採用などが一般的です。

やや特殊な募集として、「正社員登用」の条件をつけた募集が行われる場合があります。
これは契約社員やアルバイトの募集で見られるパターンで、個人の能力や一定の勤務経験によって正社員待遇にステップアップする可能性がある採用です。
詳細は企業によって異なりますが、正社員になるための試用期間のような勤務になります。
自動的に正社員に変更されるわけではなく、上司との面談で最終的には本人の希望が考慮されるのが通例です。

採用活動とは無関係に正社員登用が行われることもあります。
これは経営幹部の意向により非正社員を正社員待遇に変更する人事です。
正社員の人数が不足したために行う場合や、優秀な人物の待遇をよくするために行われます。
突発的ともいえる人事であるため、大企業よりは小規模な企業で実施される傾向があります。

労働者の立場から見ると、契約社員やアルバイトの求人に応募するときは正社員登用の条件をつけた企業のほうがステップアップの可能性が高いといえるでしょう。
必ず正社員になれるとは限りませんが、うまく能力を発揮すれば収入アップや雇用安定の可能性があるのは安心できる要素です。